調査会社の会長ブログ【松谷廣信】

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調査録2018/10/12

詐欺集団

 振込み詐欺が騒がれだして何年に成るのだろう。当初は、こんな子供だましのような詐欺・・直ぐに捕まり、消えていくであろうくらいに思っていた。ところがところが、次から次から、新たな手口を編み出し、被害額は増える一方。留まるところを知らず、日本の警察力では対処出来ないまでに、振り込み詐欺は進化している。

 この振込み詐欺を真似てか、弊社の採用調査で、新たな横領が発覚した。

 採用調査で横領犯が発覚するのは、日常茶飯事とまでは云わないが、そんなに珍しい事ではない。それも、計画的なのもあれば、つい手を出してしまったなど色々で有るが、全て単独犯である。ところが、今回発覚したのは、何と集団である。

 手口は、振込み詐欺と同じく極々単純なもの。会社の同僚3人が共謀して架空の会社を立ち上げ、銀行口座を開設し、そこに売上金を一端振り込ませ、その後、本来の会社にまともな金額を振り込むというもの。所謂、迂回振込みである。この間の細工は色々有るが、最近はネット振込みが一般化しており、名義を変えての振込みなど、何の問題も無い。完全に営業と経理が分離しており、システム化されている企業であれば難しさもあろうが、中小企業で、そこらがケースバイケースで行われているようなところであれば、その細工は意外と簡単かも・・・。

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調査録2018/01/12

バックグランドチェック、塀の外の懲りない面々、

 くどい様ですが、またまた履歴書詐称の話。

 過去2回、当ブログに登場した、詐欺師同然の見事な履歴書詐称をする人の話です。実はこの人の調査依頼が、また・また・またあったのです。

 このブログを時々覗いてくれているお方はもしかしたら記憶にあるかと思いますが、「東京の開成高校から東大法学部を卒業し、通産省にキャリア採用されると同時に、ハーバード大学大学院に国費留学し、法科大学院を修了して帰国。以後、一流企業を渡り歩き、現在は外務省の特別通訳をしている」という人のことです。

 この人の調査依頼が最初にあったのが5~6年前だったと思う。

 調査結果は学歴職歴、全て嘘で、実際は高卒で40歳余の今も独身で親の脛をかじっている甘ちゃんであった。

 実は、この人物の調査依頼が、別の企業から2~3年前に再度あった。その時の履歴書も、やはり学歴は同じ東大からハーバード大学であった。職歴は一部違っていたが、最終の勤務先は実際に部長職で勤めていた。ところが、入社3ケ月頃からボロガ出はじめ、不審を持った上司がバックグランドチェックをしたところ、履歴が全くデタラメである事が発覚。ところが事は既に遅しで、本人は数百万円の横領を働いており、クビにしたと云うこと(調査結果)であった。

 この人物の調査依頼が、最近またまた有った。ところが今回は以前に詐称していた学歴や職歴とは全く違い、今回は、在阪の高校からアメリカのワシントン州立大学に学び、以後一流企業を2.3変わり、現在は経営コンサルタントをしているというものであった。

 同じ人物でありながら、履歴は全く違い、同じなのは氏名、生年月日、現住所だけ。

 全くもってであるが、世の中にはこんな人も居るのである。

 しかも、こうした人が大手を振って王道を歩けるのが今の日本である。実は、今回の調査でも、新たな最後の勤務先では部長職で採用されていた(3ケ月で解雇になったが)。

 

ここで私が云いたいのは、今の個人情報保護の流れと、厚労省が行う行政指導(採用時の身元調査はしてはならない)です。

 事実は小説より奇なりで、こうした履歴詐称を繰り返し、企業にキャリア採用され、横領などの不正行為を働きながら大手を振って生きていける、援助、保護をしているのが厚労省の指導であり、個人情報保護の流れの弊害があるという事です。

 バックグランドチェックを専門に行う弊社の調査員が苦労に苦労を重ねても、今の個人情報保護の壁を乗り越えて、履歴確認を行うのは中々ではないのが現状です。ましてや、面接やペーパー試験だけで、履歴詐称を見抜くのは至難の業でしょう。にも関わらず、行政も企業も第三者の履歴確認には協力しない(自分のところは何とかして確認してくれと云うが)。このような履歴書詐称を助長させるような社会風潮で良いのでしょうか・・・。個人情報保護法の目的を履き違えないで、運用面も確りと考えて頂きたいものだ。

 微力ではありますが、今年もこんな事をつぶやきながら、一隅を照らして行けたらと思っております。

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調査録2017/08/14

個人情報保護と詐欺師

 個人情報保護が施行された当初に、有識者から匿名社会の到来を危惧する声が多く聞かれたが、最近その現象が如実に現れている。

 弊社の様な、人事調査をメインとしている社は、何処に限らず、その現実をイヤというほど思い知らされていると思うが、今日もエッと思わされる報告書を目にした。

 小生の日課(仕事)のひとつに、調査員が書いたレポートに眼を通すというのがある。今日もそんなことで、お盆ではあるが、出社してレポートチェックをしていた。

 その中の1件のレポートに驚かされた。

 特殊なレポートではない。極普通の採用調査のレポート。

 所見は、採用不適当。 所見の根拠・・。履歴書の姓名が本当かどうか判断できない。理由は、自分の名前を3つも4つも使い分けて、詐欺及び詐欺未遂を繰り返しており、自分で自分の名前がよく判らないのではと思えるくらい、都度名前を変えている人である事が判明したもの。

 今回の就職応募では、詐欺云々の臭いはしないが、「採用不適当」と判断せざるを得ない人、と判定されたものであった。

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調査録2017/03/03

履歴書の嘘

弊社の仕事は採用調査がメイン。それも有職者、所謂、中途採用のバックグランドチェックが主体となっている。過去何回かこのブログでも紹介したが、履歴書というのは、本人自ら自分の経歴を記載するのだから、一般的には間違いないものとされている。ところがところが、この仕事をして分かったことだが、何と履歴書に嘘の多いこと。何時からこんな社会に成ったのだろうか・・・。個人情報保護=匿名社会=不正社会=犯罪社会の図式が頭をよぎるのは小生だけであろうか。また、プライバシーや個人情報が保護されれば、本当に暮らしやすい社会に成るのだろうか・・・。凡人はついついこんな事を考えてしまう。

本当は、今日はこんなボヤキを書くつもりではなかった。ただ、書き出すとついつい何時ものボヤキになってしまう・・・反省。

書きたかったのは以下のこと。

最近の小生の主な仕事は、調査員が書いたレポートの点検。所謂、新聞社等でつかわれる「デスク」と呼ばれるポジションの仕事である。

一日何十件のレポートに目を通すが、内容は千差万別。良い人もいればとんでもない人もいる。その内の一件

氏名、山田太郎(仮名/27歳)

 平成22年3月 ○○大学 卒業

 平成22年4月 ○○㈱ 入社

 平成28年2月 ○○㈱ 退職

 平成28年5月 △△㈱ 入社

 平成29年2月 △△㈱ 退職

 (調査報告書)

所見、 「申告の履歴書は全くのデタラメ。前々職の○○㈱は、約6年間の在職となっているが、実際は5年ほど前に6ケ月勤務しただけ。しかもまともに出勤したのは入社後2ケ月程で、後は家庭事情(父が心筋梗塞で倒れたとか、病院に連れて行くため、等々の理由で)を理由に度々欠勤していた。余りに欠勤が多いため、会社の人が家庭訪問をすると、父親は心筋梗塞どころかピンピンしていた元気な姿で応対したという。そんな事から会社は本人と話し合いの場を持ち、結果勧奨退職なったとのこと。尚、前職の△△㈱は、在職期間は僅か5ケ月。しかも、父親が急死したとの理由で、特別休暇をとり、そのまま退職したとの事であった。ところが、父親は元気で今も勤めに出かける姿が近隣者に確認されており、父親の死は全くの虚言であることが判明した。以上、申告履歴に信憑性は無く、空白期間の動向も定かで無く、被調査人は虚言癖のある信頼しがたい人物と判断せざるを得ない」

尚、レポートの記事欄には、前職、前々職での勤怠状況などが細々と書かれ、上記の所見を裏付けるものと成っている。

これに類するレポートは日常茶飯事に目にする。ところが、これは調査員の努力の賜物であり、普通に正面から前職照会をかければ、「個人情報ですからお応えできません。期間は勿論、居たか居なかったかもお応えする事はできません・・」と、けんもほろろに云われるのがおちである。これが今の個人情報保護の流れである。

 

※ 但し、上記報告書の所見は、実際の報告書をそのまま転記したものではない。

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調査録2009/08/05

経歴確認(履歴確認)経歴調査

履歴書って普通信用しますよね・・・
自分の履歴を自分で書くのだから、やたら間違う訳もないし、履歴書に嘘を書くなんて普通は考え難い。従って、
普通の人は履歴書は頭から正しい物と信じている。

ところがどっこい、この就職難の時代。2・3年で転職を繰り返している人や、
前職で不都合を起こし退職又は解雇になったような人は、イザ履歴書を書こうと机に向かうと、
このまま正直書いたのではまずい
との思いが頭をよぎる?。そこで、ついつい不祥事のあった会社を隠したり、1・2年の短期で辞めた会社を抜かし、2・
3社を1社にまとめて申告し、辻褄を合わせると云う事になる。

こうした履歴の相違は、弊社で扱う中途採用調査(経歴確認、履歴確認)全体で30%内外を占めている。
これは弊社に限ったことではないと思うが、日本ではこの手の調査に否定的見解を取る省庁があり、
統計的数字は発表されていないが、アメリカの場合、大手調査会社の統計によると、
ほぼ同じく30%履歴詐称が認められると云う。

従って、経歴詐称など、
調査員から見ると日常茶飯事で、取り立てて騒ぐほどの事でなく、「申告では○○と成っているが正しくは○○で、
経歴の相違が認められる。但し、勤怠は悪くなく、上司の指示には素直に従い勤勉真面目に勤め、同僚とも上手く折り合っていた。
退職についても不都合事由はなく、キャリアアップを目指し転職を決意したもので、特に懸念されるものは認められない」

等と、報告書(レポート)をまとめている。中には、「未申告の職歴、○○会社では、
金銭の使い込みが発覚し懲戒解雇となった事実があり、それを隠すために○○会社は申告しなかったものと思料される

等の報告となる。しかし、こうしたケースは理解の範疇で、ごくごく普通のことである。

ところが最近、経歴詐称(履歴書詐称)
をごく普通の事ととらえている調査員が、ウッと唸るような、巧妙と云うか何と云うか、
非常に狡猾な詐称が増えてきており、小生が3年前、戸籍法改正に猛反対し、詐欺師天国日本の到来を予見し警笛を鳴らしていたが、
どうもそれが現実のものとなりつつ有るように思う。

一般に即戦力を求める求人企業は、最近は民間の職業紹介所(有料職業紹介所)
を通じ採用するのが一般的となっているが、この職業紹介所は厚労省の許可事業であり、厚労省の指導を絶対的のものとしている。その為、
求職者(登録者)
の経歴確認などは先ず行っていない
。それを知ってか知らずか、キャリアクラスの求職者の中に、
思ってもみないような履歴詐称があり、しかも、履歴を証明する在籍証明書の偽造を行うワルが増えてきている。
以前にもこのブログで具体的事例を紹介したことがあるが、最近経験したのは、弊社の調査で
被調査人○○は某企業には勤めた形跡がなく、従って、職務経歴書も全て作文と思料される」
とした報告に、依頼企業が被調査人を呼び出し、再確認したところ、「在籍証明書」を持参し、
この通り間違いありません・・・」と申し出たものである。当然依頼企業はカンカンである。
弊社の営業も「申し訳ありません、直ぐに再確認を・・
」と平身低頭。早速調査員に再調査を指示、調査員は「そんな馬鹿な・・・」、
ブツブツ言いながら再調査に入る。結果、「在籍証明書
が偽造されたものである事が発覚し、事なきを得たが、それこそ、くわばらくわばらであった。

このケースは、たまたま運よく偽造が判ったが、今の個人情報保護法の流れ、厚労省の指導
(採用時の調査は差別につながるおそれがあるのでしない様に・・・)の流れからすると、大手を振って経歴詐称(履歴詐称)
がまかり通ることになるでしょう。イヤ、既になっており、経歴を立派に偽った人が採用され、
馬鹿正直に本当の経歴を申告した人が不採用になる、不公平な選考が行なわれている可能性が大いにあるのです。

正直、今の流れからすると、弊社のような調査会社が採用前調査に関わらない限り、求人企業が経歴詐称を見破るのは不可能に近いのでは無いかと思われます。
特に、キャリアクラスの採用で、何らかの意図を持って履歴を作文し、潜り込もうとするようなケースは先ず見破れないでしょう。だって、
住民票も卒業証明書も在籍証明書も全て本人以外は入手不可能で、第三者の問い合わせには「個人情報保護」を盾に絶対応じない。ところが、
その気になれば住民票や各種証明書などは簡単に偽造できるのですから・・・。

 此処で私が云いたいのは、正当な理由があれば第三者でも「個人情報」を確認できるシステムにしておかなければ、犯罪の事前回避が出来なくなると云う事です。

 調査会社の仕事は大半がリスクマネジメントであり、事前調査で如何にリスクを回避するかですが、
その為に個人情報を取ろうとすると、因果関係を示す「そめい資料」の添付を要求される。ところが事前調査段階では、
因果関係を示す資料など存在しないのが普通です。だって、契約前の与信調査や入社前の経歴調査であり、
契約や入社した後の調査では大体が後の祭りになってしまうのですから。履歴書が手許にあり、
その経歴が間違いかどうか位は確認できないとおかしいでしょう。ところが、官公庁も大手企業も個人情報を盾に全く応じないのが今の現状です。
厚労省などは調査そのものを否定しようとしているのですから・・・。

 

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