調査会社の会長ブログ【松谷廣信】

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田の神さま(あえのこと)

会長日記2011/01/26

昨日、日経新聞の文化欄にこんな記事があった。

石川県・能登町に昔から受け継がれてきた「あえのこと」と呼ばれる伝統行事らしいが、読んでいてほのぼのとした気分になり、一日気分よく仕事が出来た。そこで、「調査会社の社長ブログ」愛好者の賢い皆様にも、その気分のお裾分けをしたくなった。なんたる親心・・・。

石川県・能登町の農家では、昔はどこの家でも行っていた行事らしいが、今は保存会のごく一部の農家で継承されているだけらしい。ところが、実に素朴なこころ温まる行事である。

毎年12月5日に田んぼの神さまをお招きし、1年の収穫を感謝するために家でもてなし、2月9日にお送りする行事で、「あえのこと」と呼ばれているらしい。

12月5日の早朝、農家の家長(主)が尾頭つきの魚を買いに行き、主婦はお膳の調理にとりかかる。そして、家長は、栗の枝で12ヶ月を意味する1尺2寸の大箸をつくる。夕方には紋付、袴に着替え、鍬を持って田んぼの神さまを迎えに行く。「田の神さま、春から冬までご苦労様でございました。お迎えにあがりました」とお伝えし、そして、「めでたい」と3回繰り返しながら土に鍬を入れ、神様を起こす。ところが、田の神さまは目が不自由と云う事で、家までお連れするのに、こまかい道案内を声にしながら帰る。田の神さまは夫婦であり、家の神棚の下にお膳を2つ並べ、赤飯や大根などの農作物のごちそうを並べてもてなす。勿論、尾頭つきの魚もお膳につける。そしてお風呂も沸かし、ゆったりとくつろいで頂く事にするらしい。しかも、田の神さまは目が不自由なため、家長は逐一説明をしながら、執り行なわなければならない。神さまの食事が終わった後で、お下がりを家族で頂戴する。そして約2ケ月間、家の中でおくつろぎ頂き、2月9日に田んぼにお送りする。

昔の日本人は、こうした目に見えないものに感謝すると云う、ほのぼのとした温かいものを持っていた様である。

天風先生のお言葉の中にも、「喜びがあるから感謝するのではなく、感謝するところに喜びがうまれる」と云うのがあった。

何となく、こうした目に見えないものに感謝するこころが広く持てたら、現代人はもっともっと幸せになれるだろうに・・・。

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