戸籍、住民票 NO2 | 調査会社の会長ブログ【松谷廣信】就活に関する信用調査

調査会社の会長ブログ

戸籍、住民票 NO2

2010年06月04日

先般戸籍・住民票の公開制限と本人通知システムに疑義あり、との文章を長々と書いたが、知人及び関係者から
お前が云わんとする事は判るが、具体的事例がないと、あれでは説得力がない。
仕事柄余り具体的には書けないにしても、事例がないと・・・」
とのお言葉を複数の方から頂いた。

ご指摘の通り、私も全く同感である。従って、今日は我が社で最近扱った事例をひとつ紹介してみようと思う。

これは丁度1ケ月程前の調査案件です。

弊社のホームページを見た男性からメールが入った。「メールで失礼ですが、
ある人の経歴等について調査して頂きたい。詳しくはお会いしてからにして欲しい
」との内容。

直ぐにメールを返す。「調査は可能と思います。
お伺いするにしても来ていただくにしても、一度お電話を頂けませんか・・・」
と、 すると、直ぐに電話が入り、結果、
東京の永田町で合う事となり、早速、東京支社の営業マンが面談した。

依頼者曰く、「近く独立して会社を立ち上げる計画を持っている。
技術的な事や業界ノウハウに関しては自信を持っているが、自分は営業面が弱く、そちらの方で力になって貰えるパートナーを捜していたところ、
とても有能な人が居ると、ある人から紹介を受けた。お会いしてみると、中々そつの無い人で印象は良かった。そこで、
すっかり意気投合してここ2カ月程一緒に動いている。 実際に顔は広く、未だ会社は準備段階であるが、
彼を通じ企業のそこそこの地位の人ともお会いさせて貰っており、信用出来そうに思っている。ただ、億単位の金が動く仕事なので、
念には念を入れておこうと思い、出来ることでしたら一通りの調査をお願いできたら・・」
とのこと。

ところが依頼者は40歳、相手は10数歳年上の人で、自分としては「履歴書をくれとか身分証明書的なものをくれ、」とは云い難い。しかも既に一緒に動いており、
今更と云う感じもする。従って、アバウトな情報しかないが、調べられるでしょうか?とのこと。

最終学歴は某一流大学、職歴は外資のコンサルタント会社を3社経験し、3年ほど前からフリーで動いている人だと云う。
住所は埼玉県の某市までしか知らない。名刺はコンサルタントで某コンサルタント会社に所属している形になっているが、
あくまでフリーであるとの事で、名刺の電話番号は携帯番号になっている。

これでは余りに情報が漠然としており、調査の足がかりがない。せめて住所くらいハッキリしないと調査は受けかねると伝え、
住所が判る何かを手に入れて欲しい、とお願いをする。

1週間後に運転免許証のコピーが手に入ったとの連絡。早速、その情報を基に調査着手。

先ず、住所確認から・・・。住所地に行くも、その所番地は10世帯用のアパートで、
表札も2・3軒しか出ていない。郵便受けにも本人の名前は確認できない。何気ない形で、「○○さんのお宅は・・・」、何軒かにお聞きするが、
全く知らないと云う。はて・・・・どうしたものか?。

事前情報では、子供は3人で一人は学生、一人は医者のたまご、一人は慶応大卒でイギリス在住とのこと。
それにしては不似合いな住所地(アパート)である。

免許証の住所なので間違いは無いはず。ところが確認出来ない。そこで、
住民票はどうなっているか・・?、確認の必要がある。ところが調査会社に住民票は交付してくれない。そこで、取れる人に取って貰うことに
(不正入手になるかも・・・)。ところが「本人の住民票はその住所にはない」との返答、しかも「除票(5年は保存)も無い」との答え。
いったいこれはどう云うこと?、免許書偽造か?。

そこで、名前、生年月日からあらゆる公開情報を検索してみる。すると、
過去に色々と事件事故を起こしている同姓同名で生年月日の同じ人物がいることが判明。しかも住所は同じ埼玉県。
同人は元会社経営者であったが倒産の憂き目にも会っている事も判明。そこで、この人物を詳細に調べてみると、被調査人と共通点が多々ある。

全く狐に包まれたような話しである。ザクッと云うと、調べる対象者が誰なのか判らないのである。氏名、住所、
生年月日は判っているが、前述の通り、住所地に対象者が居る確立は少なく、調査を進めると別の所に氏名、生年月日が同一の人物がおり、
しかも、背景に似通ったところがある。

 そこで同一人物か否かの調査を実施したところ、ドンピシャの同一人物。
たまたまこのケースは免許書の写し(偽であろうが写真は本人)があったから確認ができたが、写真がなけっればどうなる。
普通だと戸籍でしょう・・・。今の日本では、身分を証明するものは戸籍しかないのですから。戸籍、
住民票が公開であればこんな調査は簡単なもの。

この人物、如何にして免許書を偽造したかは判らないが、住所と履歴をでっち上げて、偽の自分で仕事(商売)をし、
家に帰ると本物の自分になって妻子と共に幸せそうな家庭を築いているのである。全く、呆れる、を通り越して、
感心させられる見事なものであった。

彼の調査依頼者、「有り難う御座いました、調べてよかった、
助かりました・・・・
、」と口では言うものの、調査結果に対し半信半疑、
今ひとつ納得が行かない様子であった。この人に限らず誰だってそうだと思う。正直、調査した本人でさえ、
何となく狐に包まれた感じなのですから。でも、事実は事実、小説より奇なりである。

この事例ひとつでも判るように、昨今の個人情報保護の流れ、住民票・戸籍の公開制限、
プライバシー保護の如何にも国民に優しい、国民を大切にする口当たりの良い政策が、本当は人と人との繋がりを希薄にし、
悪さをしようと思う人に取って最も都合がよく、正直者は騙されていても、
騙されているか否かを調べる事さえ出来ない社会が作られつつあるのです。厚生労働省などは、人事調査は悪と決め付け、
税金を使って懇切丁寧に行政指導している。

人の信用調査の基礎資料は、住民票であり戸籍です。ところが住民票や戸籍をみようとすると、その事を役所が本人にお知らせして、
「貴方は調査されていますよ・・・」とお知らせする、非常に人道的な優しい政策が広がりつつあります。
余り口当たりが良いものは実は身体に良くないものが多いと云う事を知っておくべきでしょう・・・。

 

 

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