戸籍、住民票 | 調査会社の会長ブログ【松谷廣信】就活に関する信用調査

調査会社の会長ブログ

戸籍、住民票

2010年05月21日

 前回のつづき・・・。

 このたび埼玉県で戸籍や住民票などの証明書を他人が請求した場合、
交付した事実を本人に通知する制度が、県内全64市町村で始まる。目的は不正請求の防止とのこと

 この制度は大阪府下の2市町でも制度化されている。
今のところ全国的な広がりは見られないが最近のプライバシー保護や個人情報保護の流れからすると、
非常に心配な状況にあると云わざるを得ない・・・。

 小生、
この制度には怒り心頭。

 世の中が綺麗ごとだけで廻っているのであれば、この事について何も云う事はないが、現実はそんなに甘いものでなく、
あらゆる場面でチェック機能を働かせないと、とんでもない事になるケースが多々ある。

 今の個人情報保護の流れからすると、もっともなこと。
住民票や戸籍の不正請求を防ぐためには、もっとも判りやすく、自分の戸籍や住民票が、
誰に何時取られたかが判るのであれば非常に良い制度と思うでしょう。善良な一般市民がそう考えるのはもっともなことと思う。

 しかし、考えてみて下さい。
事はそんなに簡単なものではない

 私が予ねてから主張しているのは、明治以来何故に戸籍、住民票が公開の原則を貫き、
何人も戸籍、住民票の交付を受けるシステムを、頑なに行政が護って来たかと云うことです。

 そうしなければ社会システムが狂い、社会の平和と秩序が維持出来ないからでは無いでしょうか?。

 戸籍は氏名、生年月日、親子関係、婚姻関係など身分に関する事項が記載され、
住民票には、何処に誰が住んでいるかと云う事が記載されています。

 所謂、その人が「何処の誰であるか」を証明するものであり、
一般的には隠し立てしなければならない様な事項は記載されていないのです。従って、これを公開にし、
その気になれば何処の誰であるか判るようにし、社会秩序を維持してきたのです。

 ところが近年の法改正で、住民票、戸籍を事実上非公開とし、第三者の交付請求には厳しい制限を加えた上に、この度は、
交付請求がなされた場合は、本人に判るシステムを導入しようと云う事です。

 こういうシステムは、
虚偽も何も無い善人のみが生活する社会であれば何も問題はないでしょう。ところが、実は詐欺師や悪巧みを考える人、
相手を騙そうとする人に取っては、これ程至れりつくせりの制度は無いでしょう。

 だって何処の誰か、第三者は確認システムがなく、相手が言う事を信じるしかない制度
(住民票も戸籍も見れないし、学歴も職歴も個人情報保護を盾に確認できなくしている)を行政府がつくり、しかも、それを確認しようとすると、
その事を相手に知らせますよ、と云うシステムです。

 私ども調査業は、
事が起きる前に、相手が何処の誰でどんな人かを調べるのが仕事です。所謂、人や物の信用度を事前に調べ、危機管理に務める事を業としており、
警察は事件が起きてから調べるのが仕事です。

 事件にならないよう、
騙されないよう、事前に調べようとしても、調べられないシステムを作り、調べると相手に調べていますよ、
とお知らせする懇切丁寧な詐欺師保護法、悪人保護法がこのシステムです。

 正直、最近の個人情報保護法の運用、戸籍・住民票の運用からして、
自分の履歴は云い放題、書き放題、氏名も年齢も住所も云いたい放題です。

 第三者は、氏名、年齢、住所、家族構成、学歴、職歴、親子関係、婚姻関係、
何一つ確認するシステムをシャットアウトされています。

 そんな事は無いでしょう・・・、そんな事になったら大変じゃないですか・・・、そんな声が何処からか聞こえて来ますが、
実は正確にはそうなのです。

 学歴は学校、
職歴は職場。ところが学校、職場ともに第三者確認には個人情報保護を盾に回答しないのが通常で、氏名、年齢、親子関係、婚姻関係、
など人の身分に関する事の正確な確認は戸籍でしか出来ず、住所を証明するのは住民票です(居所に関しては別・・)。ところが、
前述の通り戸籍、住民票の入手は第三者は事実上不可能です。

 その事を知っているワルは、身分詐称はし放題です。

 第三者の立場で確認できないのであれば、本人に各種証明書を提出させたらいいではないですか・・・?。

 全くその通り。ところが敵もさるもの。最近はパソコンで各種証明書は簡単に作成でき、
偽卒業証明書、偽免許証、偽在籍証明書が出回っている(弊社の調査でも何件か確認されている)。真のワルはこんな事など皆知っている。
本人しか入手できない証明書を偽造しても、第三者は確認できないのだから、大手を振ってやれる。

 で、何か云うと
「騙されるほうが悪い・・」、等と逆に説教される。

 騙された・・・
ですむくらいの事であればいいが、実は身分詐称をして行う行為は、相手の一生を左右するような大事に至ることが多くある。

 小生は仕事柄、そんな事案を数多く見聞きしており、
また我が社の調査で大事に至るのを未然に防ぎ、感謝された経験も1度や2度ではない。しかし、
今の個人情報保護やプライバシー保護の流れからすると、感謝されるほどの正確な調査は、これからは非常に難しくなるでしょう。だって、
行政がワルに「貴方は調べられていますよ」と事前に通知するのですから・・・。

 不正請求は防止しなければならない。その方策を講じるのはもっとな事です。でも、
不正請求が何故起きるのか。この事も真剣に考える必要が有るのでは・・・。

 
「何人も理由を明らかにして戸籍や住民票の交付請求ができる
」と法律に記されていたにも関わらず、
役所は第三者請求に応じないから、止む無く不正請求が行われたのも事実ではないでしょうか。

 これ程個人レベルでも、危機管理、リスクマネジメントが必要な時代に、人事調査(人に関する調査)
を罪悪視し、調査を規制しようとする姿勢はいったいなんなのでしょう。

 「本当に安心して暮らせる平和な社会を作らんと、」と、
政治家や役人は考えているのでしょうか。一票の選挙券欲しさに、自説を曲げるような事だけはして欲しくないものだ。また、
自説は確りと勉強し、発言するときは信念を持って発言してもらいたいものだ・・・。

 お疲れさま・・・、とにかく読んでいただいて有り難う・・・。

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