採用時の身元調査(雇用調査)の必要性について |

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採用時の身元調査(雇用調査)の必要性について

2015年01月29日

就職の機会均等を実施するためには、公正、公平な採用選考が行われなければ成らないのは当然の事でしょう。

「 公平、公正な採用選考は、求人職種の職務遂行上必要な適正・能力をもっているかどうかを基準とすべきであり、本籍地や家族の職業など本人に責任のない事項などを採用基準としてはならい」とする厚生労働省の行政指導はもっともであり、その基準に異をとなえるものではない。

但し、厚生労働省はそのためには、「身元調査は絶対に行わないでください」と指導し、就職の際の身元調査を全面否定しており、この点について異議を申し述べることにする。

現在行われている就職の際の身元調査の実態は、厚生労働省が指導する「公正な採用選考」の為の、応募者の適正・能力に焦点をあてた身元調査を実施しているものであり、本人の責にきさない事項を調査しているものではないし、差別につながるような調査は全く行われていない。

(身元調査の必要性)

公正な採用選考の為には、応募者は同じテーブルの上(公平)で選考が行わなければならず、選考の基礎資料となる「履歴書」「職務経歴書」は事実に基づくものでなければならない。

ところが、現実はそうでは無く、事実と異なる詐称された履歴書が多く見受けられている。従って、申告の履歴が正しいか否かは、履歴調査(身元調査)を行わないと判別できない。 従って、採用の際の身元調査は、公正な採用選考の為には欠かすことのできない必要最低限のものと云える。

尚、現住所や家族に関する調査は、本人の責任にきさない事項と厚生労働省は断定しているが、その点についても大いに疑問がある。

その1、

申告する現住所に住んでいない事例が多くある。

現住所を詐称する理由は様々であるが、産業スパイなど、スパイ行為を目的として応募するケースにも見られる。また、定まった居所を持たない住所不定者、または、居所を明らかにできない個人的理由を持っている場合などがあり、実際にはその確認が必要となっている。

その2、

生活状況については、最近の採用調査の多くは中途採用時に利用されているのが大半であり、所帯持ちの応募者の場合、扶養家族の有無や実際に就業可能な世帯状況にあるか否かを確認する必要があり、厚生労働省が指摘するような家族の職業によって採否を決めるような事は、実際には全く行われていない。

その3、

職歴の申告がない人は、現住所周辺及び応募所周辺者からの取材において、適正や能力を図る必要がある。

その4、

「身元調査の結果には、無責任な風評、予断、偏見といったものが入りやすく、真実がゆがめられて報告されることがあります」と厚生労働省は、冊子「採用と人権」の中で指摘しているが、実際には風評の中に真実が隠されていることも多く含まれているのも事実です。また、少なくとも調査を仕事とする人は、予断や偏見であるか否かを見抜く力を常に養っており、真実がゆがめられた報告をしておれば、当然依頼も無くなるのであり、必ずしも指摘事項が的をえたものとは言えない。

米国のネグレジェントハイアリングの考え方を参考にする必要があると思われる。 米国では、「過失雇用」を避ける必要があり、そのためには、採用前の身元調査は避けて通れないものとして位置づけられている。

思想・信条などのセンシティブ情報について

三菱樹脂事件の最高裁判例を参考にすべき(判例要旨)

1. 憲法14条や19条は、もっぱら国または公共団体と個人の関係を規律するもので、私人相互の関係を直接規律することを予定したものではない。

2. 企業者は、自己の営業のために労働者を雇傭するにあたり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができるのであって、企業者が特定の思想、信条を有する者をそのゆえをもって雇い入れることを拒んでも、それを当然に違法とすることはできない。

3. 企業者が、労働者の採否決定にあたり、労働者の思想、信条を調査し、そのためその者からこれに関連する事項についての申告を求めることも、これを法律上禁止された違法行為といえない。

4. 労働基準法3条は雇入れそのものを制約する規定ではない。

5. 新卒採用にあたり、採否決定の当初においては、その者の資質、性格、能力その他上告人のいわゆる管理職要員としての適格性の有無に関連する事項について必要な調査を行ない、適切な判定資料を十分に蒐集することができないため、後日における調査や観察に基づく最終的決定を留保する趣旨でされるものと留保解約権の行使にあたっては、上述した解約権留保の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し社会通念上相当として是認されうる場合にのみ許される。

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