調査あれこれ |

調査会社の会長ブログ

調査あれこれ

2011年11月18日

何時もの事ながら、年末になると業界団体の会報誌、新年号の原稿依頼が本部より来る。そこで、パソコンに向かうが、何時の間にか同じ内容になっている。何も考えずにパソコンに向かい、頭にうかぶがままに手を動かすから、結果的に言葉は違っても、同じ内容に成るのであろう・・・。それだけ思ったままを正直に綴っていると云う事だと理解して頂き、今回も事前にブログに載せることとします。

「調査あれこれ」           松谷廣信

儲けるという字は、信じる者と書く。所謂、信じる事が儲けに繋がるということのようです。しかし、一概にそうとは限らない。信じたが為に大損をしたというケースも多々あります。ここが難しいところ。故に、「儲ける為」「信じる為」に「調査」というものが必要になって来ます。 

ところが最近は、人権尊重や個人情報保護の視点から、調査そのものが非常に難しくなって来ており、調査と人権という、ある意味相反する問題をどうクリアーにして行くかが問われる様になって来ました。

特に大阪では、平成107月に府内調査業者が採用に際し、府条例に違反する部落差別調査を行っていた事が判明し、大きな問題となりました。この事件を受けて「人権尊重の視点に立った企業等の採用・調査はどうあるべきか」を検討する必要性が高まり、平成1111月に「公正採用・調査システム検討会議」なるものが設置され、1年間の長き日共亙って人権団体、経営者団体、労働者団体、大阪府、大阪市、人権有識者、法律家と調査業団体が同じテーブルにつき話し合い、平成133月に「公正採用・調査システムの確立に向けての提言」が出されました。小生も業界団体の代表として意見を述べてきたが、多勢に無勢で、歯軋りする思いであったが、それでも一定の理解はして貰えたと思っている。

提言の内容を要約しますと、

1.個人情報の収集は本人から行う事を原則とするが、前歴・職歴等履歴書記載事項及び面接申告事項の確認の場合には、本人同意のもとに採用調査は可能である

2.センシテイブ情報は原則として収集してはならない。

3.収集した個人情報の保護に努めなければならない。

― ということでした。

所謂、採用調査は一定の条件のもとに可能である、ということです。

従って、この検討会議の中では、過去労働省が指導してきた、「採用時の調査は差別に繋がるおそれがあり、適当でない」との考え方はある意味否定された訳です。

ここでもう一度、採用調査について持論を述べてみたいと思いますが、その前に、米国での採用調査について簡単に検討してみましょう。

米国は州によりある程度の違いはありますが、採用時の調査は本人同意のもとに徹底的に行われているのが実状です。

ネグリジェント・ハイヤリング(厳格なチェックをおろそかにした雇用のやり方)という考え方から、従業員が就業中に犯罪行為を起こした場合、入社の際に厳格な調査をしていたかどうか、その事に因って使用者責任の度合いが大きく違ってくるのです。

所謂、採用調査を厳格に実施していれば、犯罪の可能性が予見されたにも関わらず、調査をせずして採用した為に予見が出来ず、事件が起きた場合は使用者責任を重く問われます。ところが、調査したにも関わらず過去にそうした犯歴もなく、予見が難しかった場合は、使用者責任が軽減される、と云うものです。

社会的背景の違いはありますが、米国と日本では採用調査に対する考え方に百八十度違っています。所謂、日本は採用調査を行うとお咎めを受けるが、米国はしないとお咎めを受けるのです。

調査を糧とする我々業界人はもっともっとこうした問題の議論を深め、調査を規制している厚生労働省や都道府県の労働部と積極的な話し合いの場を持ち、調査の必要性、正当性を訴え、大手を振って調査が出来る真っ当な社会を標榜しようでは有りませんか。真っ当な調査は、社会の偏見や差別を是正するものであり、差別や偏見をなくす事に繋がるものである事を訴えて行こうではありませんか。

何時までも過去の過ちを引きずり、自らを否定するような、そしてお互いを誹謗中傷するようなマイナス思考の強い日陰者の業界であってはならないと思います。

今年こそは業界人が一丸となって、外向けの活動をする平成維新の年にしようではありませんか。

 

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