調査コラム

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合わない仕事を十数年やってきました

コラム 2025/10/23

最近、弊社でも調査員を募集している。
人の会社のバックグラウンドチェックは毎日山程対応するが、自社の採用活動は久しぶり。
いざ自分たちが採用の場面に直面すると、日々わかっているつもりの採用活動の苦労がこれまた身に染みる。

はあ・・・いつも採用担当の方々、お疲れ様です。

・なぜ前職を辞めたか?
・なぜ今転職活動をしているのか?
これは毎回どの方にも確認しているが、前職を悪しざまに言うと転職活動がうまくいかないので、
「キャリアアップのため」
「やり切ったから」
「別の職種に挑戦」
などの話を聞くことが多い。

中には正直に
「パワハラがひどくて」
「閉鎖的な会社で将来が見通せない」
「ブラック企業だ」
ということもある。

先日、25歳、転職2社という職歴の方と面談した歳、前職の退職理由を
「あれは私の暗黒時代です」と語る方がいた。
毎日100件以上のテレアポを行い、ほとんど成果が出ない中でやっと取れたアポイントも今より安くなるなら、という交渉ばかり。途中から心を無にしてやっていました、というもの。営業経験者にはあるあるの話だと思う。
暗黒時代、と終わらせて別の職種を探すのか、耐えてやり続ける先に突破口が見えるのか、は誰にもわからない。

突破口など全く見えないのに、毎日夜中の3時までTELアポリストを作り続けていた頃、ニュースでとある新興企業の役員がインタビューされていた。

その人は大手銀行の一般職として入社。その後外資系金融機関へ転職して頭角を現し、ニューヨーク支店長まで務めたあと、今の新エネルギー関連の企業へ転職した女性であった。
「まだまだ女性に仕事はさせてもらえない時代でした。お茶汲みやコピー取りをどれだけ効率よく気持ちよくやろうと思っても限界がある。もっと仕事がしたいと外資系企業へ転職し、与えられる眼の前のことをとにかく必死にやってきました。自分に仕事がやらせてもらえることがありがたかった。ただこのエネルギー業界の話を、とある業界団体の会議のときに聞いてこれが私のやるべきことだと気づいたんです。」
ふと、音声が止まった。一瞬放送事故かと思ったが、その後また画面の中の女性は動き出して
「十数年この仕事(金融)をやってきましたが、合わなかった」と言った。

あゝ、合わなくてもこの人は十数年の間、その仕事をし続けたんだなと思った。
別に泣いていた訳では無いが、その女性は言葉につまっていた。喉になにかこれまでの年月が急に込み上げてきて詰まったんだろうなと思った。
合わなかろうが十数年、仕事はするものなんだ、できるんだと、その時ぼんやり思った。
だからというわけでは決してなかろうが、私もそこから十年、同じ会社で営業として勤務した。
今、このバックグラウンドチェックの仕事をしていて思う。
合わないことをやり続けていると、合うものが見つけられるのかもしれない、と。
矛盾しているような話だが、合わないことをすぐ無理だと辞めて、次へと移っていくと何が合っているのかすらわからなくならないかと思うのだ。

学生時代と社会人との違いを指してとある人事部の方がこういう。
「これまであなたは(もしくは親が)お金を払って学校教育を受けたり、習い事をしたりしてきました。しかし仕事は逆です。あなたが会社からお金をもらってプロとしてやるものです。あなたに合う、あなたのための仕事が世の中にはじめから用意されていることなんてあると思いますか?」

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