調査会社の社長ブログ

東北地方太平洋沖地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

経歴確認(履歴確認)経歴調査

 履歴書って普通信用しますよね・・・。 自分の履歴を自分で書くのだから、やたら間違う訳もないし、履歴書に嘘を書くなんて普通は考え難い。従って、 普通の人は履歴書は頭から正しい物と信じている。

 ところがどっこい、この就職難の時代。2・3年で転職を繰り返している人や、 前職で不都合を起こし退職又は解雇になったような人は、イザ履歴書を書こうと机に向かうと、 このまま正直書いたのではまずい との思いが頭をよぎる?。そこで、ついつい不祥事のあった会社を隠したり、1・2年の短期で辞めた会社を抜かし、2・ 3社を1社にまとめて申告し、辻褄を合わせると云う事になる。

 こうした履歴の相違は、弊社で扱う中途採用調査(経歴確認、履歴確認)全体で30%内外を占めている。 これは弊社に限ったことではないと思うが、日本ではこの手の調査に否定的見解を取る省庁があり、 統計的数字は発表されていないが、アメリカの場合、大手調査会社の統計によると、 ほぼ同じく30%履歴詐称が認められると云う。

 従って、経歴詐称など、 調査員から見ると日常茶飯事で、取り立てて騒ぐほどの事でなく、「申告では○○と成っているが正しくは○○で、 経歴の相違が認められる。但し、勤怠は悪くなく、上司の指示には素直に従い勤勉真面目に勤め、同僚とも上手く折り合っていた。 退職についても不都合事由はなく、キャリアアップを目指し転職を決意したもので、特に懸念されるものは認められない」 等と、報告書(レポート)をまとめている。中には、「未申告の職歴、○○会社では、 金銭の使い込みが発覚し懲戒解雇となった事実があり、それを隠すために○○会社は申告しなかったものと思料される」 等の報告となる。しかし、こうしたケースは理解の範疇で、ごくごく普通のことである。

 ところが最近、経歴詐称(履歴書詐称) をごく普通の事ととらえている調査員が、ウッと唸るような、巧妙と云うか何と云うか、 非常に狡猾な詐称が増えてきており、小生が3年前、戸籍法改正に猛反対し、詐欺師天国日本の到来を予見し警笛を鳴らしていたが、 どうもそれが現実のものとなりつつ有るように思う。

 一般に即戦力を求める求人企業は、最近は民間の職業紹介所(有料職業紹介所) を通じ採用するのが一般的となっているが、この職業紹介所は厚労省の許可事業であり、厚労省の指導を絶対的のものとしている。その為、 求職者(登録者) の経歴確認などは先ず行っていない。それを知ってか知らずか、キャリアクラスの求職者の中に、 思ってもみないような履歴詐称があり、しかも、履歴を証明する在籍証明書の偽造を行うワルが増えてきている。 以前にもこのブログで具体的事例を紹介したことがあるが、最近経験したのは、弊社の調査で 「被調査人○○は某企業には勤めた形跡がなく、従って、職務経歴書も全て作文と思料される」 とした報告に、依頼企業が被調査人を呼び出し、再確認したところ、「在籍証明書」を持参し、 「この通り間違いありません・・・」と申し出たものである。当然依頼企業はカンカンである。 弊社の営業も「申し訳ありません、直ぐに再確認を・・ 」と平身低頭。早速調査員に再調査を指示、調査員は「そんな馬鹿な・・・」、 ブツブツ言いながら再調査に入る。結果、「在籍証明書」 が偽造されたものである事が発覚し、事なきを得たが、それこそ、くわばらくわばらであった。

 このケースは、たまたま運よく偽造が判ったが、今の個人情報保護法の流れ、厚労省の指導 (採用時の調査は差別につながるおそれがあるのでしない様に・・・)の流れからすると、大手を振って経歴詐称(履歴詐称) がまかり通ることになるでしょう。イヤ、既になっており、経歴を立派に偽った人が採用され、 馬鹿正直に本当の経歴を申告した人が不採用になる、不公平な選考が行なわれている可能性が大いにあるのです。

 正直、今の流れからすると、弊社のような調査会社が採用前調査に関わらない限り、求人企業が経歴詐称を見破るのは不可能に近いのでは無いかと思われます。 特に、キャリアクラスの採用で、何らかの意図を持って履歴を作文し、潜り込もうとするようなケースは先ず見破れないでしょう。だって、 住民票も卒業証明書も在籍証明書も全て本人以外は入手不可能で、第三者の問い合わせには「個人情報保護」を盾に絶対応じない。ところが、 その気になれば住民票や各種証明書などは簡単に偽造できるのですから・・・。

 此処で私が云いたいのは、正当な理由があれば第三者でも「個人情報」を確認できるシステムにしておかなければ、犯罪の事前回避が出来なくなると云う事です。

 調査会社の仕事は大半がリスクマネジメントであり、事前調査で如何にリスクを回避するかですが、 その為に個人情報を取ろうとすると、因果関係を示す「そめい資料」の添付を要求される。ところが事前調査段階では、 因果関係を示す資料など存在しないのが普通です。だって、契約前の与信調査や入社前の経歴調査であり、 契約や入社した後の調査では大体が後の祭りになってしまうのですから。履歴書が手許にあり、 その経歴が間違いかどうか位は確認できないとおかしいでしょう。ところが、官公庁も大手企業も個人情報を盾に全く応じないのが今の現状です。 厚労省などは調査そのものを否定しようとしているのですから・・・。

 

 

 

Posted on : 2009年08月05日 | コメント (0) | トラックバック (0)

経歴詐称(履歴書詐称)

 またまたたまげた求職者(応募者)。履歴書を見る限り文句のつけようがない。 一流大学卒で一部大手企業(業界NO1)に就職、営業職で勤め在職15年、平成21年3月自己都合で退職、とある。現在37歳、独身、 写真を見てもキリッとした顔立ちで職務経歴書の内容も中々のもの。

 ところがどっこい。大学は間違いなく卒業しているが新卒で勤めたという15年の在職は全くのデタラメ。 実際は支店採用で平成19年から20年にかけ1年勤めただけ。しかも、過去に有印私文書偽造、同行使、 詐欺未遂で起訴された事実がある事が判明。エッそんな事が判るの?と云われそうですが、実は判るのです。と云っても、 全てが判る訳ではない、判らないケースもある。判らないケースもあるが、そうした被調査人は何処かに問題点が出てくる。例えば、 今回のケースの様に経歴を詐称するとか性格や勤怠面での問題が指摘されるとか、何らかの不都合が生じてくるものです。

 依頼人(依頼企業)は、この点を調べて欲しい・・と具体的事項を依頼するケースが多々あるが、人に関する調査 (人事調査、人物調査)は非常に難しく、部分を観る為には全般を調べ、 必要に応じては交友関係など周辺の人もみなければ、指摘の部分が見えてこない場合も多く、 意外に時間と経費が掛かると云うのが人に関する調査である。かと言って、料金設定せずに受件する事もできず頭を悩ますのが常である。

 ゴメン。こんな事を書こうと思っていた訳ではない。小生が本当に上記調査で言いたかったのは、 被調査人が勤めていた超大手企業のことである。支店採用とは云いながら職安紹介などではなく民間の有料職業紹介所を経て採用したものであり、 紹介手数料150万円内外を支払ってのものである事は容易に推測できる。 職業紹介所経由で求人企業にわたった履歴書や職務経歴書が如何なるものであったかは本調査では判明しなかったが、 多分嘘で固められた素晴らしい内容の物であったに違いない。この企業は、その事を知らずに採用し、特に問題を起こす事無く退職 (表面に出なかっただけで、実際は仕事など殆どしていなかったかも知れないが・・・)しており、不幸中の幸いと云うか、知らぬが仏と云うか、 幸いにも150万円内外の紹介手数料と1年間の人件費数百万円の損失で事なきを得たが、彼の人物が未だその企業に勤め、 日々営業に出ているとすればそら恐ろしい感じがする。

 それでも採用時の調査(採用調査、雇用調査)はいけないの?。

Posted on : 2009年06月29日 | コメント (0) | トラックバック (0)

履歴書詐称(経歴詐称)

 危惧していたことが現実に。以前このブログにも書いたが、今の個人情報保護や人権の流れからすると「履歴書詐称」が蔓延し、東大や京大卒が倍増するのではないか・・?、 との警笛を鳴らしたが、徐々にその危惧が現実化しつつある。その事を実例をもって紹介したいと思う。

 先般、クライアントの某企業から久し振りに電話、「一寸相談したいことがあるので来ていただけませんか」、「ハイ判りました。直ぐにお伺いしま」。 担当の営業マンは喜び勇んで飛び出して行った。で、持ち帰った資料は可也の量。ひと目見るなり、履歴書5?6件はあるな・・・ と喜んだのも束の間、実際はさに非ず。たった1件の雇用調査であった。ただ単に調査の為の参考資料が多いだけ。

 理由は、履歴書に添付された資料が通常の職務経歴書の外、 卒業証書の写し1通、卒業証明書の写し1通、在職証明書2通、資格の証明書2通、国家試験の一部合格証明書1通。 ご丁寧と云うか、お見事と云うか・・・、驚嘆に値するほどキチッとした履歴書と、その履歴を証明する添付資料であった。

 此処までの資料を揃えての応募ゆえ、企業は経歴については「疑う余地なし」として、 採用調査を省略し面接だけで採用を決定。即戦力として、そこそこのポストを用意し就業して貰った。 ところが思った程に仕事は出来ない。会話の中にも時々アレッと思うようなところがある。

 そこで、疑問に感じた人事担当者が、弊社に「一寸来ていただけませんか・・ 」と、なった訳らしい。

 早速その履歴と添付資料に基づいて経歴調査を開始。ところがご存知の通りで、 学校は個人情報を盾に卒業確認には応じない。企業は在職確認に応じない。お手上げである、ところがそこで手を上げたのでは調査に成らない。 調査員は何時もの通り、あの手この手で苦心惨憺。結果は、大学は2校ともウソ、職歴も全くのデタラメ。

 何でその事実が判ったかと云うに、奴さんの提出した添付資料の書式や内容が本物と少しづつ違っていたため。こう云うのを一般に 「墓穴を掘る」と云う。

 卒業証書は文面に若干の違いがあった。卒業証明書は学長名が違っていた(代の違う学長名)、在職証明書は書式に違いがあった。等などで、個人の事は云えないが自校、自社が発行したものか否か、 書式やその外の内容については個人情報とは別として、ご協力頂けたと云う訳である。

 笑い話のような本当の話。  こんな世間に誰がした・・・・♪ 。

                              

 

Posted on : 2008年12月08日

採用調査(雇用調査)

 採用調査の被調査人。年齢53歳で従業員50名ほどの中小企業の元常務取締役。 履歴書を見る限りでは中々の人材である。

 調査結果。申告の履歴に間違いなく仕事もそこそこにできる。 家族仲も円満な様子で近隣者にも好感を持たれている。人柄は穏やかで協調性もあり、考え方もノーマル。「総じて問題なし」の人物である。

 そこで調査員は報告書を纏めようとするが何故か筆が進まないという。報告納期は既に来ている。営業担当は少しイライラ気味。 「どないしたん・・・、何か問題あるのん」「イヤ特に・・・ただチョット」、よくよく聞いてみると、前職2社共に、 仕事ぶりや人柄などの質問には特に躊躇すること無く答えてくれ、特に問題は無かったと云う。ところが退職理由、 原因について質問すると今ひとつ歯切れが悪くハッキリしなかったとのこと。それがひかかって中々ペン(実際はキーボード) が進まないとのこと。

 気になった営業マン。依頼主に連絡し納期を少し延ばしてもらう事にした。 調査員にその旨を伝え納得行くまで調査を進めるようにと指示。

 担当調査員はその事を調査部長に相談。部長曰く、「現場へ足を運べ・・・、何かあるに決まっとる、従業員にかまをかけて・・・」。

 早速現場に向かい、貴社した調査員、「判りました・・。やぱり何かひかかったら振り出しに帰ることですね」、「で、どうやった・・・ 」、「セクハラ男ですは。どうも癖のようですネ、2社ともそれがバレて辞職させられてましてん」。  レポートの早いこと、はやいこと。

 今日の出来事、一件落着。

 

Posted on : 2008年05月14日

採用調査(雇用調査)

 採用調査(雇用調査)の最近の事例。

 年に数件しか依頼のない某大手企業の担当部長より久し振りに電話、「松谷さん、 住所が町名までしか判らない求職者の調査ですが出来ますか?」、「と云うことは紹介会社(有料職業紹介事業者)経由の求職者ですか?」、 「その通り・・・」、「判りました・・出来ますよ」。 紹介会社は当初の紹介時点では求職者の詳細な住所や電話番号などは履歴書から削除して紹介するのが普通 (個人情報保護と求職者との直接連絡をさせない為など・・)。

 求職者の履歴。米国の大学卒で、日本の貿易商社2社を経て出向先企業に転籍し、 転籍した会社から再度関連会社に出向となり、現在その出向先で部長の要職にある、 が面白くないのかその一方で転職サイトに登録し求職活動をしている人物。面接では、 言語明瞭で態度もよく何となくキレ者という感じであったらしい。

 早速、経歴確認調査に着手。ところが現職は触れないし前職も前々職も転籍、 出向で現職至っており下手に触ると被調査人が転職活動をしているのが現勤務先に漏れる危険がある。従って、 取材は慎重に慎重を要する案件であった。そこで、知人を装い先ず前々職に「○○さんお願いします・・・」と電話、  すると 「そんな人いません・・何かの間違いでは」、「あ・・そうか、△△に変ったんでしたっけ・・・」、「エッ・・、そんな知りません。 そんな会社、内とは何の関係もありません」との返答。不振を感じた調査員、再び前職に同じ調子でチャレンジ、 「○○さんは大分前に退職なさいましたよ・・」、「エッ、何処へ行かれたかご存知ありませんか?」、「知りません、何かあったんですか」、 「いや、一寸尋ねたい事があったものですから・・・」。ウム、これはおかしい・・・。

 ここで振り出しに戻り、履歴詐称を前提に本格的調査に入る。結果、 前職4社共に何ら関係のない会社で、転籍、出向などは全くのデタラメ。勤務期間も大幅に違っており、 職務経歴書に記載されている職責及び職務実績も可也の底上げであった。

 職務能力に関しては、そこそこ仕事はできるが自己主張が非常に強く、職場での和が保てず、勤めた先々でことごとく上司、 同僚とぶつかり、1?2年で転職を繰り返すハメになっている人であった。

 早速その旨をレポートにて報告。依頼会社から「有難う・・・」の言葉を頂く事ができた。 結果は知らないが多分採用には至らなかったであろうと思う。

 ところが、こんな人でも厚生労働省の指導に従い、調査をせずに採否を判断していれば、先ず間違いなく採用となった事でしょう。結果、 紹介会社に紹介手数料100万円強(給料の3ケ月分相当額)を支払い、トラブルメーカーを抱え込み、 会社はその後相当な苦労を強いられる事に成った出あろうことが容易に推察される。

 その次に依頼のあった女性の採用調査。調査経緯は省略するが、何と年齢を5歳も誤魔化していた。今は、採用に関し、 年齢制限を設けることは基本的にはできなくなっている。だからとと云って年齢詐称がOKとは成らない。単なる女性の見栄なのかも知らないが、 就職に際しての年齢詐称はいただけない・・。

 

Posted on : 2008年02月16日

採用調査(今週の動き)

 弊社は、採用調査をメインとしている調査会社(興信所) である。

 求職者の提出した履歴書及び職務経歴書を基に、その履歴(学歴、職歴)が正しいか否か、 職務経歴の内容は実績に沿ったものか否か?、性格素行は、勤怠状況は、健康面は、生活振りは、等の各項目について調査し、 応募者の職務能力を見極め採否の参考資料に供する事を目的としている。

 調査料は、調査項目によって多少異なるが2万円?4万円内外が普通で、納期は受件日から3・4日後となる。クライアントは小・中・ 大企業と様々で業種も千差万別である。この業種は採用調査は必要だがあの業種はいらない等という事はありえない。 昔から言い古された言葉であるが、「企業は人なり」。時代が如何に変わろうと、 この言葉が廃ることは無いように思う。

 参考までに、今週弊社で調べた採用調査の結果(調査所見)の概要を紹介してみると

 年齢45歳の独身男性・・・。 高卒で警察官となり30歳代で依願退職、以後職を転々と変わっている。調査結果、 「警察在職時に女子高生に対する痴漢行為で逮捕され免職。以後の職歴は一部を除き確認が取れず、 判然としない部分はあるが前職○○での勤怠は普通。性格は穏やかで協調性は十分に備えているが、性癖には十分な注意が必要で、 サービス業への適正は疑問」

 年齢26歳の独身男性・・・。大卒で職歴は3社。調査結果、「経歴は申告通り。性格は今時の若者と言うか、 友達とは明るく協調的に振舞うが、地域の人には挨拶一つせず職場でも上司や先輩に対しては殆ど口をきかず、 意思疎通が上手くはかれない様なところがある。但し、指示された事や決められた事は先ず普通に行い、勤怠そのものは普通」

 38歳の既婚男性・・・。大卒で職歴1社。調査結果、「直接の確認は取れなかったが履歴はほぼ申告通りと思料される。 明るく外交的な人で交際範囲は広く、社内外を問わず評判は良好。前職は個人情報保護を理由に詳細についての取材には応じないが、元上司は 「全く問題のない人物・・・」と好評であった」

 50歳の既婚男性・・・。高卒で中小企業を中心に転職を繰り返している。調査結果、 「職歴に判然としない部分はあるが前職及び前々職の勤務期間は申告通り。大人しく真面目な人で勤怠は先ず良好。但し、 腰痛の持病を持っており、少し無理をすると腰にきて2・3日欠勤する事があった。前職の退職理由も腰痛が原因であり、 職種によっては健康面に注意を要す」

 48歳の独身男性・・・。タクシー会社など運転の仕事を主にしてきた人。調査結果、「話好きな明るい人であるが、 タクシー運転手をしながら非番の日にはデリバリー女の送迎をしていた人で、交友関係には十分な注意が必要」

 だいたいこんな調子で、週に数十件の採用調査をするが平均すると、「先ず支障なし」が6割、「要注意」が2割、「不適と思われる」 が2割位の比率である。実際には、クライアントによってこの比率は大きく異なり、大半が「支障なし」の先もあれば、「7割方が何か支障あり」 の先もある。何れにしても、採用調査をせず、面接だけで採否を決めていたならこの会社は大変な事になっていたであろう・・ と思われるケースは多々ある。

Posted on : 2007年10月19日 | コメント (0) | トラックバック (0)

ペッパーランチ事件に思う

 ペッパーランチ事件、深夜レストランで食事を楽しんでいた若い女性を、 その店の店長と店員が共謀して拉致し強姦したという。考えられないような事件であるが事実は小説よりも奇なり、実際にごく最近、 大阪のミナミで起こった事件である。

 この報道を聞いた時、「これは大変な社会的問題になるな・・・」直ぐにそう思った。ところが2, 3日テレビや新聞紙上を賑わはせただけで、何時の間にか巷の噂にも上らなくなった。私の感覚の中では非常に不思議である。

 産業界、特に深夜営業を行う店は危機意識を持ったと思うが・・・、他山の火事と感じているのであろうか。

 これが訴訟社会と言われるアメリカで起きたとすれば、先ずその店舗を運営する会社は莫大な損害賠償を負わされ、 経営そのものが危ぶまれる状況に陥ったと思われる。

 所謂、使用者責任である。もし、事件を起こした当事者に、 入社前に婦女暴行などの前歴があったとすれば、先ず会社は助からない。従って、アメリカの企業は、 従業員を採用する際には徹底した調査を行う。もし、再犯の可能性がある前科者を調査もせずに採用し、同様の犯罪を起こしたとしたら、 当事者は勿論であるが使用者(会社)も徹底的に叩かれ、損害賠償の責を負わされるからである。

 遠からず日本もそうした使用者責任を強く問われる社会が来ると思われるが、 調査に関しては全く逆行しており、「就職の際の調査は差別につながる恐れがあるから望ましくない」というのが、今の厚生労働省の指導である。

 昔はイザ知らず、今の時代、部落差別を意図した採用調査が実際に行われていると本当に思っているのであろうか・・・。 理解に苦しむところである。

 現在、採用調査(雇用調査)は、応募者の適性・能力を主眼に、履歴書の記載が真実か否か、 職務経歴書に嘘はないか、前職での勤怠は、退職理由は、同僚との協調性は、などを調べるのであって、出身地がどうとか、先祖がどうとか、 そんな前時代的調べをするような調査会社は先ず無い。また、そんな依頼もない。

 なのに行政は10年一日の如く、「差別調査が後を絶たない」かの如く、あらゆる機会を捉えて熱心に宣伝している。 行政の指導というのは驚くべき力を持っている。それだけに指導した事柄にはキッチリと責任を持ってもらいたいものだ。

 ペッパーランチ事件の背景はよく分からないが、もし、採用前調査をキチッと実施していたら回避できた事件であれば、 調査をしないよう指導してきた行政、特に厚生労働省はどう対応するのであろう。

 

Posted on : 2007年06月08日 | コメント (0) | トラックバック (0)

与信調査

 「与信調査」。 与信というのは調査業界ではごく一般的に使われている言葉であるが、 世間ではそうでもないらしい。辞書を紐解いても普通の国語辞典には見当たらない。広辞苑にはさすがにあり、「信用を供与する」 となっているが、どうも一般的ではないらしい。

 与信調査=信用調査のことで、一般には信用調査として知られている。所謂、 商売上の取引に於いて、その相手先が信用に値するか否か、その与信度を調べる調査である。

 与信調査=信用調査は、大きく二つに分けられ、 企業信用調査個人信用調査がある。 業界では法人企業の与信調査を企業信用調査と言い、法人成りしていない個人企業の与信調査を個人信用調査として、区分している。

 弊社も、信用調査は日常的に行っているが、どちらかと言えば人に関する調査、所謂、人事調査、雇用調査、採用調査、 身上調査と呼ばれるものを得意としている。そうした事もあってか、クライアントも信用調査の依頼であっても、 企業の売上げや利益よりも、寧ろ「経営者がどんな人か?、経営者の与信度を調べて欲しい」という依頼が多くある。

 「企業は人なり」 とは決して枕言葉ではない。日産のゴーン社長を例に出すまでもないが、何万人の従業員を抱える大企業でも、経営者ひとりの姿勢、 考え方で生死さえ左右される。如何に人一人の力が凄いかと言うことである。従って、その事を知る多くの依頼者は、 数字よりも経営者その人を見ようとする。

 ところが、最近日本では、人を調べること、所謂、「人事調査」を、人権、 プライバシー問題に絡めて、してはいけない事のように言われている。何処の誰が言い出したのか知らないが、一方向からみた考え方で、 恣意的に物事を決めて行くと、こう言う事になる。

 しかし、人事調査お断りを叫ぶ人でも、「個人信用調査」はダメとは言わない。おかしな話である。 個人信用調査は人事調査であって、単に呼び方が違うだけ。データーバンクなど信用調査を専門とする者は、 「個人信用調査」と言い、探偵社や採用調査系の者は、「人事調査」 「身上調査」と言い、依頼内容によっては「会員調査」 などとも呼んでいる。調査の名称は違うが、調査内容は基本的にはほぼ同じである。何故なら、個人の信用度を調べる為には、 「経歴、人柄、資産、周囲評(世評、関係者評)、交友関係」などを調べる事となり、一般に言う人事調査、 身上調査と何ら変わるものではない。

 以前、行政と「採用と人権」 という労働部発行の冊子について話し合ったことがあった。その中でこんなやり取りがあったのを今でも鮮明に覚えている。  「身許調査(身元調査)は、差別につながるおそれがあるからしてはいけない、と書かれているが、 身許調査とは何ですか?、行政が言う身許(身元)の定義を教えてください・・・」と質問した。ところが答えらしい答えが帰ってこない。 そこで、「身許(身元)とは、個々人の解釈によって可也使い方が違いはしない・・?」、「出身地や親許を指して身元と言い、 身許調査とは出身地や親許を調べること解釈している人もいれば、身許保証人的な意味で解釈し、人となりから行動まで、 人に関するあらゆることを指していると理解している人もいる。中には、素行を調べることを身許調査と云う人もいる。時には「身許は確か・・」 等と信用度に重きをおいて使う人もいる。採用調査は、経歴確認、人柄、勤怠、退職理由、交友関係などを主に調べるが、 この調査を身許調査と云う人もいる」、それくらい身許という言葉は幅広く使われているが、「身許調査はいけない」とは、 何処までの如何なる調査をさしているのかよく分からないところがある。

 本人に全く関係の無い、本人の意思ではどうしようもない事項、所謂、出身地や先祖の事項のみを指して身許、身許調査とするならば、 身許調査の規制に異を唱えるつもりなどもうとうないし、業界としても、「部落差別調査は、しない、受けない、 やらせない」運動をより以上に推進していかなければならないと考えているが、 人事調査に対する規制の言葉や語句の曖昧な使い方には大いに疑問を感じている。

Posted on : 2007年05月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)

会員調査(会員権調査)

 弊社の業務の一つに「会員調査」(会員権調査)と云われるものがある。 リゾートクラブやゴルフクラブ等への入会希望者が、そのクラブの会員として相応しいか否かを調べる調査で、 この手の調査を会員調査と呼んでいる。

 これも、採用調査(雇用調査) 同様に弊社の業務の中で大きなウエートを占める仕事の一つである。ゴルフクラブやレジャークラブなどの高級クラブでも、 員として相応しくない人が1人でも入る事によって、 そのクラブのステイタスがゼロになってしまうことがある。

 その為、運営会社は如何にクラブのステイタスを維持するかに大変な神経を使う。 入会条件に紹介者を義務づけたり面接や事前チェックに時間をかけたりと、色んな方策を取り入れ試行錯誤するが、 その一つに体験宿泊や体験プレーなどを企画し、風呂の利用方をチェックするというのがある。そうー、ご推察の通り、 大浴場に入るか否かをみて一つの判断基準とするのである。

 そこで、大浴場を利用しなかった人をリストアップし調査依頼をする超倹約型の運営会社もあれば、ステイタス維持を最優先に、 入会希望者全員を調査する会社もある。

 最近この手の会員調査で意外にひかかりが多くある。当社独自のチェックシステムにより、 犯罪者マル暴関係者が多くヒットする。

 ところが、同姓同名の同年齢であっても同一人物とは限らない。そこで、もう少し調査を進め、確証を得たいと試みるが、 個人情報保護を理由とした壁は厚く、苦労を強いられることが非常に多くなった。 「誰でも理由を明らかにすることにより交付請求ができる」と法律で定められている、 戸籍や住民票での確認も、各市町村長は、調査を理由とした交付請求には先ず応じる所はなく、 最後の詰めに大変な時間と労力を要すると言うのが実情である。

Posted on : 2007年04月06日 | コメント (0) | トラックバック (0)

採用調査と調査員

  「採用調査」、これが弊社の主な仕事である。所謂、求職者が提出した「履歴書と職務経歴書」 を基に、その申告内容が正しいのか否か、間違っていれば何所がどう違うのか。職務経歴書に関しても同様に、記載内容が正しいのかどうか。 先ずこれが、第一段階の調査で、後は、勤怠(出勤状況や仕事への取組み姿勢)、退職理由、職務能力、性格素行、 健康状態等を過去10年位遡って調べ、それをレポートにして報告する仕事である。

 そんなに難しい仕事ではない。調査員は1年もすれば一通りの事は出来るようになる。ところがそれから先が中々大変である。 一通りの事が出来ればそれで良し、とするなら、其れはそれで良いが、その人はそれで終わりである。

 採用調査は単なる経歴調査とは違い、依頼者が真に求めているのは、採否の判断材料である。「採用して役にたつか否か、 プラスにはならないまでもマイナスなるようでは困る・・・」そんな思いであり、その為の参考資料にならなければ意味が無い。

 ところが人を側面から調べ判断すると言うのは容易なことではない。所謂、一通りの取材は出来ても、 相手が何所まで本当の事を話してくれているのかどうか、言葉だけでなく表情や声のトーン等から即座に読み取り、 その場の雰囲気で臨機応変に対応し、相手を乗せて表面的な事だけでなく、「実は・・」と云う話をさせなければならない。 しつこく聞けば良いと言うものではなく、相手を怒らせては何の意味もない。 スピードと内容を兼ね備えた正確なレポートが書けるようになるのは相当な努力と時間を要するのが本当のところである。

 調査員で20年、30年というベテランは数多く居るが、本当に仕事の出来る人と云うのは少ない。それも、 頭の良し悪しなどは余り関係なく、寧ろ仕事への取組み姿勢と日頃の考え方。所謂、何を思い何を目指すか、 その思い方考え方が仕事の出来るできないを決めるゴールデンキーになっているように思う。

 この事は、調査員に限ったことでは無く、仕事全般に通じていることかも知れないが・・。

 

Posted on : 2007年03月22日 | コメント (0) | トラックバック (0)

人事調査、採用調査NO2

先週の続き。

既に述べた通り、個人情報保護の流れから、人事調査採用調査、 雇用調査)は非常に難しくなっているが、かと云って「難しいから出来ません」では商売にならない。寧ろ、 「難しいからお願いしているのだ」というのがお客様の本音であろう。

そこで、調査員は「応えてくれない先から如何に聞き出すか・・」、これが最大の課題であり、所謂、取材力・ 調査力が問われることとなる。とは云っても会社方針で、「個人の事は本人承諾なくしては一切応えてはならない」と規定しているところが有り、 そんな先に、個人情報保護法の解釈を説いてみても始まらないし、平身低頭でお願いしても始まらない。如何にして、 調査取材と思われない感じで聞き出すか・・である、これには相当のテクニックがいる。

そこで、「そのテクニックとは・・・」と書きたいところだが、 ”それを書いちゃーおしまいだよ!”  と弊社の鬼部長が横目で睨んでいるので書くにかけない。誠に申し訳なく思いますが・・・トホホ。

 

 

Posted on : 2006年11月15日 | コメント (1) | トラックバック (0)

人事調査、採用調査

弊社は、 取扱い業務の8割強が人事調査で内6割強が採用調査である。 ところが最近この採用調査が可也やりつらくなっている。原因は色々考えられるが一番の原因は個人情報保護法の施行によるものである。 過去何回かこのブログにも書いたかと思うが、人の関することについては個人情報保護を理由に、学校、企業、 官公庁の多くが応じなくなっている。

採用調査は、応募者の提出した履歴書を基に、その履歴確認からはじまり過去10年位を目途に、 前職での勤怠状況や退職理由、職務能力や責任性などを総合的に調査し報告するものであるが、最近はその取材が非常に困難になってきている。 理由は前述の通り個人情報を理由に取材に応じてくれないためである。

次の予定があり時間切れ、続きは次週に・・・

 

 

Posted on : 2006年11月10日 | コメント (0) | トラックバック (0)

履歴書詐称

弊社は、中途採用での採用調査(雇用調査)を主な業務としているが、とにかく履歴書詐称の多さに驚かされる。 中でも多いのが職歴の期間詐称。高齢者になるとある程度の記憶違いは仕方ないが、意図してとしか思えない詐称が大半である。 弊社の扱い件数の30?40%内外に何らかの履歴詐称が調査で判明するが、驚く無かれ、 ひどいのになると申告住所に住んでいないケースさえある。

今週扱ったケースでは、学校卒業後12年間勤め今年7月に退職したとある勤務先が全くの嘘。 正社員は勿論アルバイトでも勤めた形跡もない。いったい今まで何をしていた人物なのか・・。

今一人は、2?3年で転職を繰り返し、6社の勤務先を申告しているが何れでも確認が取れない。そこで、多方面からの調査を行った結果、 昨年中国マフィアと組んでピッキング強盗を働き逮捕されたメンバーの一人であった事が判明。 何とこの強盗犯が応募していた企業が警備会社であった。

Posted on : 2005年12月02日 | コメント (9) | トラックバック (0)

ラッキー案件

社内でラッキー案件と呼ばれる調査がたまにある。一般的には採用調査であるが、一人の求職者が複数の企業に応募し、 弊社にその採用調査を別々の企業から依頼してくるケースである。ところが、今回のラッキー案件はそれと少し違い、 1ケ月ほど前に調査した被調査人が偶さか別の企業に応募し、その調査が弊社に来たのである。こんなケースは滅多にないが、 それでも年に1?2件はある。

担当調査員、案件を受け取るや否や「あれ・・、この人記憶あるでー」、「ラッキー、○○会社で1ケ月前に遣っている案件や」、 ところが暫くして調査員、「参ったまいった」と嘆くことしきり。被調査人は同一人物でありながら履歴書記載の職歴が大幅に相違している。 職歴確認は再度やり直し。前回の職歴に無かった職歴があり、有った職歴が無くなっている。 調査をしているうちに調査員も何がなんだか訳が分からなくなり、ラッキーどころか、かえって時間がかかってしまったと云うわけである。勿論、 前回の調査でも「問題あり、要検討」の応募者として報告しており、今回も同じく「問題あり、要検討」ではあるが、 報告書は一から書き直さなければならなかった。

履歴書ていったい何だ・・・、少し考えさせられた案件であった。

それでも今回の応募者は、職歴が中小企業中心であったという事もあり、結構取材先も調査に協力的であったが、 これが大企業や官公庁であれば先ず無理。「個人情報については一切お応えできません」で終わりである。

そんな事をヒントに、このブログを書きながらフッと考えた、こんな儲かりもしない難しい商売をしているよりも、 「絶対に合格する就職ガイダンス」 と名うってセミナー業でも遣ろうかと・・。 「貴方の過去は問いません、お好きな履歴をご用意します。今日から貴方は一流商社マン、本当の学歴なんて関係ない、貴方は今日から東大卒、 私は明日から京大卒。絶対に判らない履歴書詐称の記載方法を教えます・・」などと云うのはどうだろう。しかも、 就職の際の調査は差別につながる恐れがあるからしてはいけません」と、税金を使って必死に行政指導している厚生労働省と共催するというのは。

Posted on : 2005年11月15日 | コメント (0) | トラックバック (0)

採用調査と個人情報

久々に営業マンが新規開拓に成功。1件の人事調査を受件し、意気揚々と帰社。その案件というのが採用調査であって採用調査でない。 被調査人は既に入社し半年を経過している従業員である。新規客に多いケースであるが、ハローワークの指導よろしきを得て、 試験と面接だけで社員を採用した。

ところがどうもおかしい、当初2?3ケ月は良かったが慣れるに従い動きが不透明でよく判らない。再度、入社時の履歴書を見直すが、 履歴は中々のもの。一流国立大学卒で一部上場企業に18年勤務。妻有り、扶養家族2人とある。職務経歴書を覗くと、 何年何月財務部課長に就任、○○業務を主に担当、○○の実績を上げ云々とあり、書類上では望んでいた人材とピッタリ一致している。 これでは採用しないほうがおかしいほどである。ところがあにはからんや・・・。

調査依頼は、「採用調査の一般的な形でいいから、履歴書に基づいて遣って欲しい」とのこと。早速履歴書を基に調査に入るが、 またもや個人情報保護の壁。大学は同窓会名簿で何とか確認ができ、結果は申告通りOK。ところが職歴がサッパリ。18年勤めた○○会社。 最初は正面から、「就職の為の在籍確認」という事で照会をお願いするが、人事担当者曰く、「個人の事は保護法の関係で一切お応えできません」 。こんな応答は最近はごく当たり前、腹を立てるだけ損。そこで調査員は直ぐに、「いや、 期間まではともかくとして居たか居なかっただけでも教えて頂けませんでしょうか・・?」、「それもお応えできません」。中々ガードは固い。 こんな優秀なマニュアル人間を相手にしていてもらちがあかない。そこで調査員は考えた。職務経歴書に財務部課長として云々とあるのを基に、 早速財務部にアプローチ、「山田課長(被調査人の仮称)さんお願いします。」「エッ、何か間違いでは御座いませんか、 山田課長という人は財務にはおりませんが」、「山田さんですよ・・・。エッ、そうしたら変わったの・・・」「いえ、 以前にも内に山田という課長はおりません・・」「あっそう、聞き間違いかな・・。経理とか、 庶務とかにも山田課長という人はおりませんでしたか・・」、「私は15年ここに居ますが山田さんという人は記憶にありません」。 これは何時ものパターンだな・・。先ず間違いなく職歴詐称。そこで、一端職歴調査を断念して、現住所へ。淀川区十三○丁目0ー00、 戸建住宅を感じさせる住所だが、所番地に該当するのはワンルームマンションでオートロック式。 郵便受けにも疎らに名前があるが大方は記載なし。勿論「山田」の名前は見当たらない。そこで、近くの不動産屋に入り、 該当地番のマンションに入居したい旨を告げ、空き状況や家賃、部屋の状況などをたずねる(調査で聞き合わせをしても不動産会社は、 個人情報を理由に一切応えない)。結果判ったことは、妻子4人家族が住むには無理があり、単身の可能性が高いこと。また、 ワンルームの住人をつかまえて聞いても、「判らない」と云うに決まっている。半ばお手上げ状態。

調査は振り出しに。結果判った事は、被調査人 山田某は、国立大学を卒業し新卒で履歴書記載の企業に勤めたが1年半で退職し、 以来企業を転々とする、ただ、何れでも経理財務を担当し知識はそこそこに持っている。が、 糖尿病の持病があり体調不良で何れの企業でも長続きせず、常に嘘の履歴で就職しては半年、 1年でボロを出し転職を繰り返している人物であることが判った。

結果を出すに至った経緯はここには書けないが、最近は普通の手段では中々採用調査もままならない。 「採用調査は差別につながるおそれがあるからしてはいけない」と指導しているのが厚生労働省。

ここで私が言いたいのは、山田と一緒に応募した求職者のことだ・・・。 選考段階で採用調査をしていれば当然山田以外の応募者が採用になったはず、ところがハローワークの行政指導(調査否定)のお陰で、 他の応募者は不採用となり嘘でかためた山田が採用になった。これが事実である。私が参加した、大阪府の「公正採用調査システム検討会議」 でもこのことは強く主張したが、人権論者には全く受け入れられなかった。嘘で固めた履歴書などで公正な採用が出来る訳などないと思うが、 「調査をすることは差別につながる恐れがあるからダメ」(厚生労働省)。なんと素晴らしい理論であろう・・。これこそまさに本末転倒である。

以前であれば、勤務先に確認すれば大体の事は判った。勤務期間は勿論、就業態度から能力、資格、性格、 退職理由など仕事に関わることは大体聞けた。また、居住地は現地調査は勿論、 住民票を確認することで何時からそこに住み家族は何人で世帯主は誰か・・・等々。調査料金は殆ど変わらないが手間は倍かかり、 得られる情報は僅か。結果、クライアントにはいい顔はされない。

日陰者の調査業者ではあるが現在の個人情報保護や個人主義の行き過ぎに警笛を鳴らし続け、 少なくとも経歴確認くらいは大手を振ってできる社会を取り戻したい。相手は、法務省、総務省、厚生労働省。 自己保身に固まった役人を説得する方法は・・。

 

 

 

Posted on : 2005年10月28日 | コメント (0) | トラックバック (0)

給料泥棒

久しぶりに古いクライアントから電話が入った、「一寸相談したい事があるので来てくれませんか・・・」とのこと。
早速担当営業マンと一緒に本町の本社ビルを尋ねると、旧知の総務課長が何時にない渋い顔で、「イヤ、 恥ずかしい話しながら相談というのは社員の事でして、」と話出した。内容は概略以下の通り。

「勤続12年になる女子の営業社員。遅刻欠勤は殆どなく外見的には真面目に仕事をしている様であるが成績が全く出ないし、 夜のバイトをしているとの噂もある」、そこで、「就業時間中の行動と退社後の行動を一度みてくれないか・・」との調査依頼であった。そこで、 直ぐに詳細な打ち合わせを行い、翌々日の朝から行動調査に入ることとなった。
当日、朝の出勤時に被調査人の面割の為、調査員3名がそれぞれ配置につく。会社への入口が地下と1Fと2箇所あり、最低3名が必要であった。 上手く出勤時の彼女を確認し万全の体制で張り込み開始。尾行調査で一番気をつけなければならないのが、 対象者が動き出すまでの監視時の時間帯(張り込み)である。とにかく自然体で周りの環境に溶け込み、 違和感無く張り込みをしなければならいし、出口から片時も眼を離す事ができない、調査員にとって一番きつい時間である、 状況によってはそうした体勢で10時間も12時間も張り込みを続けなければならない事がある。
随分古いことではあるが私が直接経験した仕事で一番長かったのは、張り込みのみが1ヵ月半続いたことがある。しかし、今回はそんな事は無い。
監視1時間半で対象者が出てきた、早速尾行開始。事前情報では神戸に出向くはず、地下鉄本町駅から千里中央行電車に乗車し、梅田駅で下車。
予定通りの行動かと思えたが、実際は阪急百貨店に入り、ノンビリとした雰囲気でゆったりと商品を見て歩く。
具体的に何かを求めようとしている感じではない(意外とデパート内の尾行は難しい)、30分位ブラブラと時間を潰し、その後、 ナビオ阪急へ入りエスカレータで7Fレストラン街へ、そこに同僚と思われる女性が居て2人でレストランに入る。なんと、 そのレストランで2時間かけて食事。昼1時半に同所を出て同僚と別れ、今度は一人東通り商店街を歩きパチンコ店へ、ここで約2時間潰し、 のんびりとした足取りで阪神百貨店に入る。全く仕事をする様子はない。阪神に30分ほど居て、そのまま地下鉄へ、そして帰社したのが4時半。
調査員はそのまま会社付近で張り込み。6時10分対象者が現れる、早速尾行開始、地下鉄に乗り難波駅で下車、 そのまま南の歓楽街に向かい某スナックビルに入る。エレベータで4Fへ、 所が調査員は同じエレベータに乗るのは余りにも不自然な為4Fを確認しただけで一端尾行を中止。
7時の時間帯でスナックを覗いて歩くわけにも行かず、食事をしながら時間を潰すことにする。9時近くなった為、 調査員3名がそれぞれ手分けして4Fスナックを確認、結果10坪ほどの小さなスナックで彼女が立ち働く姿を確認し、無事調査終了と相成った。

そんな社員が居るのか・・?、と驚かれる方も多いと思うが、会社が社員に疑いを持ってこんな依頼をする場合、 行動パターンは千差万別であるが7?8割はこの様に全く仕事はしてなく、ただ無駄に時間を潰し、時間になったら素知らぬ顔で会社に帰り、 デタラメの日報を提出しているケースが大半である。

Posted on : 2005年08月15日 | コメント (0) | トラックバック (0)

採用調査、またまた呆れた応募者

今週月曜日夕方、得意満面で営業マンが帰ってきた、「社長新規のお客様から仕事が貰えました・・」、「ホームランか・・、 クリーンヒットか・・」、「ホームランとまではいかんと思いますが2類打くらいにはなるのでは・・」、「そうか、何れにしても良くやった・・ 」、

早速、調査部に依頼書をまわし実調に入る。依頼内容は、「今年5月に役員紹介で営業社員を一人採用したがちょっと気になる所がある。 普通は入社前に簡単な採用調査はしているが、今回は役員の紹介という事でもあり、履歴も面接態度も中々であったので、 即戦力としてNOチエックで採用した。ところが少し・・・」とのこと。

被調査人(43歳)申告の履歴確認から調査に着手。大卒で15年勤務したという中堅企業は、経歴確認に気軽く応じてくれたが、 実際の勤務は5年弱で、15年勤続など全くのデタラメ。従って職務経歴書も嘘ばかり。次に勤めた会社では取締役に就任していたが、 金銭絡みの不祥事で解任。次の勤務先は、「本人の申し出以外は個人情報ですので何もお応えできません」と木で鼻を括ったような返事。 最終の勤務先は、「情報漏えいで現在裁判中」とのこと。よくよく話を聞いてみると、ライバル企業に情報を流しお金にしていたようである。

何れにしてもとんでもない人である。ところが現職場で何か具体的な不祥事や背任行為があった訳ではない、ただ何となく気になる・・・ というだけ。履歴詐称ではあるが、それだけで解雇できるかどうか・・・かなり難しい。

調査結果を聞いてフッと浮かんだのが、依頼企業の人事担当者の頭を抱える姿である。

企業が一端人を採用してしまうと辞めさせるのは大変である。ところが、厚生労働省や一部人権論者は、採用調査、 雇用調査は差別につながるおそれがあるかなダメだという。企業は個人情報保護法を盾に退職者の履歴確認にも応じない所が増えている。 嘆かわしいとしか言いようがない、もう少しグローバルに物事を考え、個人の利益のみに固守せず社会全般の事も少しは考えて欲しいものです。

 

Posted on : 2005年06月30日 | コメント (0) | トラックバック (0)

採用調査(呆れた応募者)

求人誌での営業マン中採募集に応募があった。年齢43歳、工業大学卒、大手建設会社及び住宅販売会社での職歴が3社。 面接での印象は良。言動はハキハキとしており労働意欲も十分に感じられ、面接官も「これはひろい者か・・」と思ったという。

そこで、経歴及び前職での勤怠、職務能力、退職理由などを確認する、採用調査を当社に依頼してきた。

営業から統括を経て昨日朝1番に調査員にその調査案件が配布された。調査員は、早速履歴の確認調査に着手したが、 あにはからんや調査は全く進まない。先ず、大学の卒業確認を試みたが、該当なし(大学は確認に応じてくれないが、 大学の卒業者名簿が保管されており、名簿にて確認する)。 大学新卒で就職し13年勤めたとある大手建設会社は個人情報保護を理由に職歴確認に応じてくれない。2社目の職歴、 大手住宅販売会社に確認を試みる。直接人事を訪問しても同様の理由で多分応じてくれない。そこで、 職務経歴書から読み取れる直接の所属営業所及び同部署を管轄する営業関係部署で確認に努める事とし、 かなりの時間を費やすが全く確認できない。5年間勤め2年前に退職した先である。10年も経過しておれば未だしも僅か2年前のこと、 古参社員は「私はこの部署に10年居るが全く記憶にない。2?3ケ月の短期であれば自信はないが5年となるとチョット・・」との返答。 最終3社目の中堅住宅販売会社も今ひとつハッキリしない。何時もの調子で簡単に引き受けた仕事であるが、 担当調査員は頭を抱えて調査部長に相談、「部長、この人サッパリ判りません・・、何か方法有りませんでしょうか・・」。うーん・・ 部長も頭をかかえるが、何か云わなければ格好も付かない。「現住所行ってみたんか・・」、 「いえ、居住地調査は別案件になりますので」、  「しかし、判らん場合は居住地が基本や、、。とにかく行ってこい」。早速、調査員は淀川区の申告住所地に向かった。履歴書には妻あり、 扶養家族蘭には2人と記録されているにもかかわらず、居住地はワンルームマンション。近所付き合いは全くなく、判ったのは、 家賃7万円で1年ほど前からの単身住まいというのみ。

この時点で、「履歴詐称の訳あり人物の可能性大」と判断されるが、確たる証拠はない。頭をかかえた調査員、再度部長に相談。 そこで部長、「社長この案件、少し費用かかりますがトコトンやりますよ・・」とひと声かけてきた。勿論OK。

結果はなんと業務上横領(横領金額860万円)で昨年12月に逮捕されていた事が判明。履歴は全くのデタラメで住宅販売会社ではなく、 某大手スーパーに勤務していた人であった。無論妻子など居なく独身である。

どうして判ったのか・・。それは秘密です。但し、100%警察などからの情報入手ではなく違法調査でもない。

ただ、たまたま今回のケースは上手く判ったが、必ず判るかと云われれば自信はない。今後ますます個人情報入手は難しくなるが、 その分アクがはびこる事になるのは間違いない。保証できる。

人権、プライバシーを護る為に、もっともっと大きな人権が侵害される結果になる可能性がある事を知って欲しい。

Posted on : 2005年06月17日 | コメント (0) | トラックバック (0)

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