個人情報保護法 | 調査会社の会長ブログ【松谷廣信】就活に関する信用調査

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個人情報保護法

2006年03月02日

昨年4月、個人情報保護法全面施行当初から法の解釈や取組み、また、その有り方などに疑問を呈して来たが、
実際に多方面で色んな問題が生じており、各種報道機関も「匿名社会」の到来を危惧し
「安心社会の崩壊背景
」(読売新聞)と題しての討論なども報じられている。そんな中で、
東京弁護士会が法施行1年を控え、「これでいいのか個人情報保護?、法施行1年
匿名社会の今」と題し、3月22日に霞ヶ関の弁護士会館でシンポジウムを開く。その為に、
個人情報保護に対する意見や体験談の募集を始め、メールで受付をしている。

そこで、わが意を得たりと、調査業者からみた意見と体験談をしたため東京弁護士会へメールすることとした。


個人情報保護法施行後の状況

 


昨年4月の個人情報保護法施行以後、国民の多くが個人情報とプライバシーを混同、個人情報は全てプライバシーと考え、
あらゆる個人情報に自己コントロール権があると解釈し、本人の承諾無くしては個人のことは公開できない、と考えているようである。また、
個人情報保護という新たな考え方に馴染みが薄い日本人(企業)は、事なかれ主義に徹し、共同社会の仕組みなど全く度外視して、
「個人情報は出さなければ問題視されることは無い」と短絡的に考え、それに徹している。その為にどんな弊害が起きようが、
そんなことはお構いなし。ただただ自分の所(個人、企業)が問題にならなければそれで良し、との利己主義に徹しているようである。


このままで今の個人情報保護の考え方が一人歩きし始めると、日本のよき伝統は崩壊し、人情味溢れるムラ社会は保てず、
共同社会はギクシャクとした住みにくいものとなり、個人主義の横行に伴い、悪いやつほどよく眠る犯罪社会の到来が多いに予見される。

 


調査業者としての体験談


私の会社は、企業が行う中途採用時の人事調査(採用調査、雇用調査)を主に行っているが、
個人情報保護法全面施行に伴い企業や官公庁の大半は、応募者が提出した履歴書の確認に応じなくなっている。理由は、
「保護法施行に伴い個人の事は一切お応え出来ません」というものである。学校関係も同様で、卒業確認に応じてもらえない。


元々就職の際の履歴書詐称は非常に多く、弊社で行う採用調査の約30%に経歴の違いが確認されるが、
今の状況からするとその確認が殆ど取れなくなる可能性が非常に高い。結果、履歴書は書き放題という事になり、
履歴書を如何に作って書くかが採否の分かれ道になる状況下にある。


先般行った採用調査ですが、被調査人は45歳の男性。大学卒業後、転職回数3回で昨年12月に大手建設会社を退職し、
求職活動をしているという人であった。ところが前職(勤続3年)、前々職(勤続15年)ともに個人情報を理由に職歴確認に応じない、
そこで仕方なく、居住地周辺での取材を試しみたところ、「以前は某スーパーに勤務していた・・」との情報が得られた。
履歴に疑問をもった調査員は、その情報に基づきスーパーに工作をかけたところ、「内に5年ほど居た人」との確認が得られた。何故、
職歴を詐称したのか疑問を持ち、調査を進めたところ、職場で300万円強の横領を働き半年前に解雇されていた事実が判明した。


正直、こんなケースは日常茶飯事にあるが、厚生労働省などは個人情報云々以前に、採用時の調査は「差別につながる恐れがあるから」
との理由で、調査そのものを行わないよう行政指導している。


昨年4月の個人情報保護法施行以来、官公庁は退職者の職歴確認には全く応じない。役所によっては現職の人が、
実際に勤めているかどうかさえ応じない。これは民間企業にも言えることだが。尚、学歴確認は全校ほぼダメ。


それに輪をかけて、法務省や総務省は、身分を公証する唯一の証明書たる戸籍や住民票を原則公開から非公開に法改正しようとしている。これも、
個人情報保護の流れから来ているようであるが、身分を公証するものを非公開としてしまえば、
何時でも何処でも他人になりすますことが出来ることになる。先ず間違いなく、
こんな法改正を行えば詐欺は現状の2倍3倍に膨らむことでしょう。

 


そこでお尋ねしますが、就職の際の履歴書や、契約ごとでの申告内容、結婚の際の履歴申告(釣書などを含む)などは、相手に提出した時点で、
確認されることには「黙示の同意」がある
と解釈するのですが如何でしょうか・・?


何れにしても、個人情報は全て本人の承諾無くしては出せない、話せない、取れない、等とされたら大変なことです。

 


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